時事雑感 - 2011年2月

■2月22日(火)

新しいまちが生まれる。―新しい、博多駅。

 今年3月3日に、新しい博多駅がオープンします。それに向けて、工事も大詰め。今回は、そんな完成間近の新しい博多駅を紹介します。


 これが博多駅の新駅舎の全景です。縦方向のラインを基調として、真ん中に大時計のあるデザインです。機能一点張りのつるつるでもなく、かといって過剰な装飾にはしることもなく、バランスのとれたデザインだと個人的には思います。ちなみにこの大時計、ビル内部の「裏側」から見られるようになっているそうで、どんな光景になっているのか楽しみです。
 外壁の右側には「阪急」左側には「TOKYU HANDS」と、JRの駅なのに他の鉄道系列の看板ばかりかかっているのはご愛敬ですかな。


 駅舎右側にはゆるやかなカーブを描いた大屋根がかかっていて、これがいいアクセントになっています。先日夜に見かけたときこの大屋根がライトアップされていて、なかなか素敵な雰囲気でした。この部分にはFM福岡のサテライトスタジオも入るとのこと。

 1階コンコースは至る所にタイルアートが設置されています。これは、様々な方が応募した絵からなっており、私D.Naも応募しましたのでその絵もどこかに存在しているはずです。ちなみに応募者は返送されたハガキの番号により、自分の絵がどこにあるかわかるというシステムが採られるとのこと。

 あと、写真はありませんが、鉄道ファン的にはいくつか面白い部分が出来そうです。
 ひとつは、屋上庭園に「鉄道神社」と「2代目博多駅に建っていた柱」が設置されるということ。特に2代目博多駅の柱は、そんなものを保管しているとこがあったなんて、と驚きの設置物です。
 もうひとつは、「列車展望スペース」が設けられるということ。九州各地の列車が集まるターミナルにこのようなスペースを設けるなんて、企画者は鉄道ファン心理をよく分かっているなぁと思います。

 ところで…。
 駅舎の写真を撮影していたら、面白いことに気付きました。
 大時計上のガラス張りの部分…。

 なんか木が植えられてる!どんな施設なのか分からないですけど、これは面白そう。オープンしたら確認に行かなくちゃ。

九州新幹線開通記念イベントで、ブルーインパルスの飛行!

 3月3日の新博多駅オープンに続いて、3月12日に九州新幹線全線開業。それを記念して色々なイベントが開催される予定です。駅前を歩行者天国としたりとなかなか力を入れているのですが、私が最も驚き、注目しているのは「ブルーインパルスの展示飛行」
 ブルーインパルスといえば空自のアクロバット飛行部隊として全国に名が知れ渡っていますが、その展示飛行を福岡市上空でやるなんて驚きです。
 これの凄さは、福岡市の上空は単に大都市というだけじゃなく、福岡空港が物凄く近くにあるということを考えて戴ければおわかりでしょうか。福岡空港は「1本の滑走路あたりの離発着回数が日本一(世界有数とも)」といわれる過密な空港。そんな空港の近くでアクロバット飛行をするためにはその離発着に影響があるわけです。飛行経路の図を見ると、通常の離着陸進路にかかっている部分があるので、完全に飛行を止めなければならないはず。それを考えるとこのイベントを開催するためにとてつもない手間がかかっていることが想像出来ます。
 そんな凄いイベントを見逃す理由はありません!3月11日には事前飛行も行わるとのこと。3月11日、12日は福岡市の空に大注目なのです。

■2月17日(木)

●同人誌レビュー:「同人誌やイラストを美しく魅せるデザイン100の方法」

 前回に引き続き同人誌の紹介です。今回はデザイン関係。
 タイトルは、STARWALKER STUDIOさん「同人誌やイラストを美しく魅せるデザイン100の方法 増補改訂版」。厳密に言えばこれは「読むDVD」なのですが、形式としてはPDFの「電子書籍」に近いかたちなので同人誌の範疇に入れてもいいでしょう。

 内容としては、タイトル通り同人誌などの制作に役立つデザインのヒントが色々と紹介されています。レイアウトのパターン、配色の例、時間が無くても好ましく見せる方法などなど…。
 ただ、私の印象としては、肝心のデザイン作例があまりいい形で掲載されてないな、と感じました。全体的に似た方向性・パターンのものに偏っている感じがするし、一つのデザイン解法で複数の作例が載っていても単純に色を変えただけのようなものが多いのも気になります。この辺は限られたメンバーで作らざるを得ない同人誌の限界という気もしますが、やはりデザイン作例は重要な要素のため残念な感じを受けました。

 ちょっとネガティブなことを書いてしましたが、同人制作向けのデザインの実際を解説した資料はこれまで殆どありませんでしたのでこの同人誌は貴重だと言っていいでしょう。
 この本をきっかけに、同人作品のデザインというものに興味を持つ人が増えればいいなぁ、なんて思います。

■2月14日(月)

●同人誌レビュー:「秘封サナトリウム」

 たまには本の紹介でも…ということで、東方Projectの同人誌でも。
 今回紹介するのは、世界秘封病学会「秘封サナトリウム 〜Ghostly Field Sanatorium」です。この本は2010年11月に開催された「境界から視えた外界」で初頒布され、開場1時間足らずで完売し、店舗委託でもほぼ即日完売するという記録的な頒布を成し遂げた作品です。この度再委託が開始されましたので私も入手して参りました。
 内容は東方Projectの秘封倶楽部をテーマに、漫画、小説、アレンジ音楽の合同作品で書籍2冊+CD2枚にまとめられています。秘封倶楽部が好きな方はレベルが高い作品作りをなさってる方が多いのですが、この本もしっかりと読ませる&聴かせる作品が集まっております。

 そして私が特に注目したのが、デザイン・装丁。この本のデザインは、息を呑むような精緻さを出しているわけではありません。人によってはデザインを意識することなく読み進めてしまうことでしょう。…しかし、それこそがこのデザインの素晴らしさなのです。
 目次や奥付になされた、さりげないデザイン。参加メンバーコメント欄の工夫。小説部分の文字組は、ちゃんとセオリーを知っている人の手によるものというのがわかります。読みやすさを重視した、生成りの紙。それらを纏め上げる表紙装丁の、しっかりとした安定感。特殊なことをしているわけではありません。あくまでもオーソドックスに、世界観を出すために小さなことを積み重ねてまとめて、ハイレベルなものにしています。
 こと「デザインのイイ本」というと、奇抜なもの、特殊なものが採り上げられがちなのですが、こういう基本のしっかりしているものこそ紹介されてもいいじゃないか、と私は思います。

 素敵な本ですので、気になる方は是非〜。

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